1週間で見つけた、古い論文の覚書を記録していきます。
Deep bacterial biosphere in Pacific Ocean sediments
R. J. Parkes, B. A. Cragg, S. J. Bale, J. M. Getlifff, K. Goodman, P. A. Rochelle, J. C. Fry, A. J. Weightman & S. M. Harvey
Nature 371, 410-413 (29 September 1994); doi:10.1038/371410a0
→太平洋堆積物のODP掘削コアから得られた、地下深部生物圏の初めての直接証拠。深度500mを越えても、1cm3あたり100万匹以上の微生物が見られた。ただし、核酸を染めた粒子の個数を直接計測しているので、生きている細胞と死んだ細胞の区別は難しい。
【地下生物圏1】
The deep, hot biosphere
T Gold
Proceedings of the National Academy of Sciences, 1992, 89:6045-6049
→定常宇宙論などで著名な天文学者Thomas Goldによる、地下深部生物圏の提唱。石油無機生成説から、地下生物圏のアイディアに至ったらしい。「地下生物圏のバイオマスが炭素重量換算で200兆トンに達し、陸上と海中の生物の総量1兆トンをはるかに凌ぐ」という推算は、当時は相当インパクトを与えた。ただし現在では、200兆トンという数字を信じる人は少なく、地球表層と同程度のバイオマス(~1兆トン)というのが有力。
【地下生物圏1】