2009年12月1日火曜日

科学ニュース(091123-091129)

Scientists Explain Puzzling Lake Asymmetry on Titan
ScienceDaily (Nov. 29, 2009)
→タイタンの炭化水素湖の分布の非対称性は、軌道強制力(地球で言うところのミランコビッチサイクル)のせいらしい。カッシーニのデータ解析から明らかになった。へー。Nature Geoscienceに論文。

Microbiology: Variety—the Splice of Life—in Microbial Communities
Science Perspectives, 27 November 2009
→バクテリアやアーキアは、ウイルスの遺伝子の破片をゲノムに取り込むことで、群集内でも個体ごとにゲノムが異なる。破片取り込みによって、ウイルス感染に対抗しているらしい?

Single-celled life does a lot with very little
Nature News, 26 November 2009
→バクテリア(Mycoplasma pneumoniae)のプロテオーム、トランスクリプトーム、メタボロームが、3本並んでScienceに掲載。タンパク質をコードしてる遺伝子は689個しかないのに、色んな代謝を行っているらしい。

Democratic fallacy
Nature Editorials, November 25 2009
→科学技術予算に対する事業仕分けについての、Nature誌の社説。fallacy=誤った議論、詭弁。

Oceans Absorbing Carbon Dioxide More Slowly, Scientist Finds
ScienceDaily (Nov. 24, 2009)
→全球平均気温と大気中二酸化炭素濃度のラグが、20年前の5カ月から現在は15カ月に伸びたらしい。つまり、海洋による二酸化炭素吸収が遅くなっている。Geophysical Research Lettersに論文。

Aquatic Bacteria: Possible Markers for Monitoring Arctic Climate Change
ScienceDaily (Nov. 24, 2009)
→北極圏の大河川で、バクテリアの群集組成は気候変動を反映して変動しているらしい。気候変動のマーカーになる? PNAS電子版に論文。

Climate Modeling May Have Missed Something: Aquatic Creatures Mix Ocean Water by Swimming
ScienceDaily (Nov. 23, 2009)
→生物が海洋をかき回す効果(以前に測定結果がNatureに出ていた)を、海洋・気候モデルに組み込んだ。the 62nd Annual Meeting of the American Physical Society's (APS) Division of Fluid Dynamicsで発表。

Extensive Valley Network on Mars Adds to Evidence for Ancient Martian Ocean
ScienceDaily (Nov. 23, 2009)
→火星のバレーネットワークの全球地図を描くと、従来考えられていたよりも2倍以上密らしい。昔に海があった説を支持。バレーネットワークを研究していた某氏は大丈夫だろうか…。Journal of Geophysical Research - Planetsに論文。