2009年10月26日月曜日

科学ニュース(091019-091025)

Arctic Sediments Show That 20th Century Warming Is Unlike Natural Variation
ScienceDaily (Oct. 25, 2009)
→北極の湖底堆積物から、過去20万年間の気候を復元し、20世紀の地球温暖化は自然の変動ではなさそうなことを示した。これまでは過去1万年間がせいぜいだったので、記録長を大きく伸ばしたことになる。PNASに論文。

5億9000万年前の胚:左右相称動物の起源
Wired Science, 2009年10月22日
→5億9000万年前のドウシャンツオの胚化石をシンクロトロン放射マイクロ・トモグラフィーで3次元撮像したところ、左右相称動物の特徴を備えていた。カンブリア大爆発からさらに4000万年さかのぼることになる。PNASに論文。

Astronomers Find Organic Molecules Around Gas Planet
ScienceDaily (Oct. 21, 2009)
→ハッブル宇宙望遠鏡とスピッツァー宇宙望遠鏡で、系外惑星HD 209458bを観測したところ、大気に水・メタン・二酸化炭素が含まれていた。2個目の発見らしい。ただしメタンは無生物的にも生成されるので、生物の証拠にはならない。

Geologists Point To Outer Space As Source Of The Earth's Mineral Riches
ScienceDaily (Oct. 19, 2009)
→地球形成初期のコア-マントル分化を、高温高圧実験で再現し、元素(オスミウム、イリジウム、金)の分配を調べたところ、岩石側にほとんど残らなかった。しかし現在の地球上の岩石にはこれらの元素は存在するので、つまり、分化後に隕石等で元素が供給されたことになるらしい。Nature Geoscience電子版に論文。